北極圏の寒気の蓄積・放出に関与するとされる現象「北極振動」が、気象庁の予報官を悩ませている。2月の東日本の気温に関し、1月25日発表の3カ月予報では「平年より高い」としたが、わずか4日後の同29日に発表した1カ月予報では「平年並み」に異例の軌道修正。北極圏から寒気が放出されやすい状態になる見通しに変わったためだが、北極振動はメカニズムが未解明で予測が難しいという。果たして2月の天候は−−。
北極振動は、北極圏と日本など中緯度地帯の気圧が相関して変動する現象。北極圏の気圧が高くなると、中緯度地帯の気圧が低くなり、中緯度地域に寒気が放出されやすくなるとされる。
1カ月予報や3カ月予報は、月平均気温の予想を「平年より高い」「平年並み」「平年より低い」の3階級の確率分布で示す。東日本の2月の平均気温は、3カ月予報では平年より高い確率が最高の40%だったのに対し、1カ月予報では関東甲信や東海で平年並みの確率が50%となった。北日本も、3カ月予報で平年並みの確率が最も高い40%だったが、1カ月予報では平年より低い確率が50%となった。
気象庁気候情報課は「1カ月予報の予測に使う観測データは、3カ月予報に比べ2週間程度新しい。北極圏の気圧が高くなりつつあり、2月は寒気が北日本〜東日本に流れ込みやすい見込みとなった」と説明する。
昨年12月半ばから今年1月にかけ、欧州や北米、アジアなどに想定外の寒波をもたらした北極振動。同課の渡辺典昭予報官は「予測が安定しないのが北極振動の難しさで、今後も予報を修正する必要が出てくるかもしれない」と話している。
一方、西日本と沖縄・奄美の2月の平均気温は、太平洋赤道域東部の海面水温が高くなるエルニーニョ現象の影響で、高気圧に覆われるため、平年より高い確率が大きいという。【福永方人】
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by 8niw1umbsd
| 2010-02-10 22:01